左官のコラム

初めに左官とは何か?

400

 

honma-kun


左官とは建築物の壁塗りを仕事とする職人の事です。 土やセメント等の素材を塗ったり、砂壁や漆喰仕上げ等の最終的な 表面仕上げを仕事としています。


左官の歴史・起源について

honma-kun


左官工事の起源は、人々が竪穴式住で暮らしていた縄文時代にまでさかのぼります。

当時、壁の材料である土は最も手に入れやすい素材で、その土を生のまま団子状に丸めて積み上げていき土塀を作ったのが左官工事の始まりです。
その後、飛鳥時代には石灰を使って壁を白く塗る仕上げ技術や細く割った木で壁の芯を作る技術などが開発された事によって左官工事はますます発展しました。

安土・桃山時代になると茶室の建築に色土が用いられ、土の色をコントロールするだけでなく、砂や繊維を混ぜることで様々な表現が可能になりました。
江戸時代には漆喰で壁全体を覆ってしまう漆喰仕上げが開発され、建物の耐火性を飛躍的に向上させ、またデザイン的にも非常に美しいものになりました。

その後、商人の土蔵や町家へと普及していき、漆喰彫刻というレリーフ状の装飾的施工も行われるようになりました。
この点で左官技術は芸術性においても大きな発展を遂げ、文明開化後の洋風建築の装飾にも柔軟に対応しました。

そして現在でも左官技術は新しい素材、新しい工法を取り入れながら建築の様々なシーンで活躍しています。


左官の語源及び由来等

honma-kun


世の中にある様々な建築業種の中で主に大工・タイル・ペンキ屋等様々な職種が
ありますが、その中で壁などを塗る職人いわゆる左官職人は何故左官と言うようになったか?
どうも「左官」と言う名称だけででは、何をやっているのかいまいちイメージが掴みにくく困惑してしまう
一般の方もいるようです。
では何故、壁を塗る職人は左官と呼ぶようになったのか?それには幾つかの様々な説がありますが
基本的に3つの説fがあるとつたえられています。

1. 官職をつけた言う説
honma-kun


その昔、官邸に入場するには位が必要だった為、
「左官」と言う官職をつけた言う説

2. 壁塗りを「左官」とする説
honma-kun


昔の建築では、骨組みを作る大工と下地の段階で化粧をしていく左官と言う職種の重要度
が非常に高く昔は大工の事を、「右官」とよばれていた説もありそれに対して壁を塗る職人を「左官」
とよばれていたと言われこの呼び名が残ったと言う説が残っているようですが
ただし、大工が「右官」と呼ばれていた文献等は全くなくこの節はあくまでも俗説の一つとも
言われているので定かではありません

3. 「木工寮(もくりょう)」の階級からとったと言う説
honma-kun


平安時代から宮殿等の建築に携わる組織で「木工寮(もくりょう)」と言う組織があり現在でも律令制において宮内省に属する機関でもあります。
木工寮(もくりょう)は主に宮廷の建築・土木・修理を一手にひきうけています、具体的には宮殿の建築・修理、京内の公共施設の修理、木製品の製作などですが、木工寮(もくりょう)には階級がありそれぞれに
1「守(かみ)=大工」
2「介(すけ)=桧皮葺き大工」
3「壤(じょう)=金物大工
4「属(そうかん)=壁塗り職人」
とこの様な階級があり
このことから壁塗り職人である「属」に「さかん」と言う音をあて
後に当て字で「さかん=左官」になった言う説が残っており

現代では、この説が最も有力な説だと言われております。
※ ちなみに左官と言う字が定着したのは、元禄時代以降と言われております

※ 左官の語源及び由来等にかんして下記の書籍を参考にさせていただきました。

参考文献


左官工(左官職人の仕事)

honma-kun


モルタル・珪藻土・漆喰等の塗り壁を専門にしあげるプロの職人さんです。
奈良時代の律令制度下において、建築仕事を司る木工寮に属〔さかん〕という役職がありました。この属の役人が宮中の修理に壁塗りをしていたことが現在の左官の語源だと言われています。

左官工事は、建物の仕上げとして重要な役割を果たしています。まず、その建物の耐久性や居住快適性を高める役割です。次に壁を美しく仕上げるという装飾的な役割です。この二つの仕上げを怠ると、快適な居住空間は生まれません。近年では壁にコンクリートのパネルが用いられるようになったことや熟練した左官職人が減少していることなどによって左官工事が減少する傾向にありますが、伝統的な日本の建築物において左官は欠くことのできない仕事です。


左官に関する質問

左官職人になるには?

Q1. 左官屋さんは仕事がありますか?叉左官屋になるにはどうすればいいですか?

A. 左官職人は一人前になるまでには少なく見ても5年~6年以上場合によっては
「一生涯修行」に費やすと言う程奥の深い仕事です。
必要最低限度の技術
※ 具体的には、親方やベテラン職人が一緒に
ついて行かなくても仕事を任せられるようになるレベル

を身につけるだけでもやはり5年~6年の月日はかかります。

左官屋さんになりたい方は下記ホームページにて
寄りの左官協会に問い合わせて
人材募集している会社がないか聞いて見みましょう。

社団法人 日本左官業組合連合会

又組合だけではなく他の左官工事の会社が絶えず
ハローワーク等で募集をしていたり
左官の講習会やワークショップ等が全国各地で開催されているところもあります。

一つだけご紹介すると、珪藻土素材(主にリターナルパウダー等)等を
主に取り扱っているサメジマコーポレーションと言う珪藻土メーカーは、
小さな子供やその他一般の人たち等を対象にした
壁塗り体験会等も随時開催されているようです。

サメジマコーポレーションの壁塗り体験会の詳しい情報は
直接下記ホームページにてご確認ください。
サメジマあんしん珪藻土

このように、今現在では、
上記の体験会のようにあちこちで様々なイベントや
ワークショップ等を開催しているところが現れております

イベントに関しても
大江戸左官祭り
大江戸左官祭り公式ウェブサイトOPEN! – 大江戸左官祭り
等が開催されております

大江戸左官祭り 2014年4月13日(金)・15日(土)・16日(日)
大江戸左官祭り 2012年11月4日(金)・14日(土)・15日(日)

※ 大江戸左官祭りの中継動画

まずは、左官の世界に入る一歩として、
この様なイベントやワークショップを最初に
体験してみるのも一つの方法かと思われます。

又必ず資格が必要とゆうわけではありませんが、
一級二級三級の左官技能士の国家資格もあります。
左官技能士は厚生労働省が認可し各都道府県の
職業能力開発協会にて試験をおこなっております。
やはり持っていたほうが信用度は違うと思います。
(但し相当の難関です!)

Q2. 左官を学べる学校や訓練所等はありますか??

A. 基本的には左官屋さんを営んでいる、
会社や事業所等に入社して
そこの親方もしくは先輩のベテランの職人に弟子入りする事になり
その下で修行を積むことになるのが一般的です。

その上で、自前で左官道具一式や練習用の材料等を用意し、
仕事の空いている時間がある時には率先して自発的に練習に励む必要性もあります。

最近では、地方等で、
左官の技術を覚えさせ若い人を育成しようとする
訓練校や訓練所等もあるようです。
一部ご紹介します。

職人道場|建設職人の多能工化、育成期間大幅短縮、助成金あり!
※ 詳細は下記の動画を見て下さい・

公益社団法人 金沢職人大学校 – 左官科
※ 金沢市大和町にある様々な職人
(主に石工・瓦・左官・造園・大工・畳・建具・板金・表具等)
を育成する事を主軸にした職人育成の学校です。
無論左官科もあり充実した設備と実習内容があります。
公益社団法人 金沢職人大学校 – 職人だより(ブログ)
※ 金沢職人大学校生の声が掲載されているブログも面白いです。

イスルギ付属技能専門校 | 株式会社イスルギ
※ 石川県に本社のある左官工事会社です。
本業の左官工事と共に、事業所内の左官技能訓練校も併設しており
積極的な指導にあたり若い人を育てているようです。

建築職人マイスター専攻科|学校法人 誠和学院 日本工科大学校
※ 兵庫県姫路市にある建築や自動車の等モノづくりに関わる事に特化した専門学校です。
建築職人マイスター専攻科と言う学科がありそれぞれ大工・瓦・左官等のカリキュラムがあります。
建築職人マイスター専攻科 – 左官コース(資料-PDFファイル)

左官・タイル科|訓練内容|佐久高等職業訓練校
※ 長野県にある職業訓練校の左官・タイル科です

京都左官協同組合-京都府左官技能専修学院-
※ 京都にある左官共同組合が運営する左官の訓練校です。

愛知県左官高等職業訓練校
※ 愛知県の左官の訓練校です。愛知県左官業協同組合が運営しております。

都城地域高等職業訓練校 – 左官タイル施工科
※ 宮崎県都城市にある職業訓練校の左官・タイル施工科です。
技術を習得しようと様々な課題に取り組んでいる写真が印象的です。

山口県立西部高等産業技術学校 – 左官・タイル施工科
※ 山口県下関市千鳥ケ丘町にある職業訓練校の左官・タイル施工学科です。
若い人から年配の方まで真剣に技術を習得する写真風景は印象的です。

千葉県立東金高等技術専門校 左官技術科
※ 千葉県東金市にある技術専門校です。
かなり本格的な指導が行われている様子が写真として印象的です。

Q

3. 左官に関する書籍はあるのでしょうか?又お勧めの左官関連本があれば教えて頂けると幸いです。

A. 左官の世界は、あまりにハードルが高すぎるがゆえ
やってみようと志すものが少ないと言うのが一昔前の常識だった傾向がありますが
昨今業界全体で、若い人の育成を育てていこうと様々な団体が活動してます、
詳しくは、Q1・Q2を見て頂けるとお分かりになると思いますので
そちらを参照して頂けると助かります

そうは言ってもなんの予備知識もないと不安なのも確かだと思いますので
素人・初心者向けの書籍を一冊紹介させて頂きます、非常にわかりやすいです。
下記をご覧下さい。

(有)原田左官工業所 代表を務めておられる 原田宗亮氏が書いた初心者でも分かりやすく
左官について書かれた解説本です。

初心者の方はこの一冊を手にとって見るだけでも
かなりの概要がわかると思います。


※ 原田宗亮氏の最新刊です職人の育成についての本であり
これから職人を育成していく為の教科書的な内容になっております

 
ちなみに氏が代表を務める
(有)原田左官工業所のホームページ下記のリンクをクリック

(有)原田左官工業所ホームページ

ついでにこちらの書籍も併せておすすめしますのでご紹介します。

Q4. 素人ですが自分で塗ってみたいのですが?

A. 昨今DIY(ディー・アイ・ワイ)
※専門業者に任せずに自らの手で生活空間を
より快適に工事しようとする概念のこと。

英語で
Do It Yourself(ドゥ イット ユアセルフ)
の略語で、「自身で作ろう」の意。

等のブームによって個人的に自分で
鏝道具一式や材料一式揃えて自分で珪藻土・漆喰等を
塗ってみようとチャレンジする人たちも増えてきております。
まずはQ1・Q2等の情報を参照して頂き
初心者でも気軽に参加出来るワーク等に
出てみてそれから実際に自分で
チャレンジしてみる方法がいいと思います。

又、下記のような独自で開催している塗り壁を趣味としているサークルもあるようです。
■■塗り壁隊■■